So-net無料ブログ作成

「スプリット」 [映画(新作)]

split1.jpg
SPLIT
2017アメリカ
監督・脚本:M・ナイト・シャマラン
出演:ジェームズ・マカヴォイ、アニヤ・テイラー=ジョイ、ベティ・バックリー、ジェシカ・スーラ、ヘイリー・ルー・リチャードソン

 全米で興行収入3週連続1位の大ヒットとのこと。「シックスセンス」のシャマラン監督の新作です。

 ネットを見ると賛否両論あるようですが、私は好きなタイプの作品でした。


 ある日3人の女子高生が誘拐監禁される。犯人は23人の人格を持つ多重人格の男ケビンだった。潔癖症の青年、9歳の無邪気な少年、エレガントな女性と、次々と入れ替わるケビンの人格に恐怖を募らせる少女たち。そして、脱出の機会を窺う彼女たちの前に、最も狂暴な24番目の人格“ビースト”が出現しようとしていた。


 多重人格のケビンを演じるのはジェームズ・マカヴォイ。その変幻自在、迫真の演技に引き込まれます。それでいて誇張し過ぎることなく、次々と人格が入れ替わる様は本当にリアルでした。

 女子高生の一人、ケイシーを演じたアニヤ・テイラー=ジョイも良かった。不思議な魅力を持った気になる女優です。彼女の大きな眼から溢れる恐怖と絶望の涙に戦慄しました。

split2.jpg
アニヤ・テイラー=ジョイ


 精神科医の老女とケビンの会話や台詞から、解離性同一性障害がどういうものかが徐々に解って来ると、ストーリーが俄然面白くなります。また、随所で挿入されるケイシーの過去のシーンは、結末に向けて大きな意味を持って来ます。

 犯人の目的は何なのかという謎解きの面白さもあるし、恐怖が増殖していくホラーとしても良く出来ていると思いました。人物の表情のアップが効果的に多用されるなど、緊張感を持続する演出がとにかく上手いです。

 そして、本作の一番の魅力は、恐怖を煽るだけでなく、登場人物の心の闇も描き出しているところ。想像力を掻き立てられ、全編に漂う深い悲しみに胸が締め付けられました。

 とても見応えある人間ドラマになっていますが、そこはやはりマカヴォイの名演(怪演?)による所が大きい作品だと思いました。

 ケイシーのラストの表情も何とも言えない余韻を残します。


 同監督の映画「アンブレイカブル」と本作を合わせた作品「GLASS」の制作が決まっている模様。とても気になります。

☆☆☆☆


nice!(4)  コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」 [映画(新作)]

guardians.jpg
GUARDIANS OF THE GALAXY VOL. 2
2017アメリカ
監督・脚本:ジェームズ・ガン

出演:クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、マイケル・ルーカー、カレン・ギラン、ポム・クレメンティエフ、エリザベス・デビッキ、クリス・サリヴァン、ショーン・ガン、シルヴェスター・スタローン、カート・ラッセル
(声):ヴィン・ディーゼル、ブラッドリー・クーパー


 銀河のはみ出し者たちで結成されたマーベルの異色ヒーロー・チーム“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の活躍を描き空前の大ヒットを記録したスペース・アクション・アドベンチャー大作の第2弾。再び銀河の危機に立ち向かうガーディアンズの運命を、リーダー、ピーター・クイルの出生の秘密ともに描き出していく。(allcinema解説より)



 字幕版で鑑賞しました。

 冒頭のアクションシーンから、迫力満点でコミカルなカメラワークに引き込まれます。ベビー・グルートが可愛い過ぎる・・・。


 1作目は、TVの放送で観たからか、正直面白さが今ひとつ伝わらなかったのですが、本作はとても面白くて、劇場で観られて本当に良かった。1作目はちゃんと観ていなかったかも・・・と思い直しています。

 迫力ある映像に魅力的なキャラクターたち、ユーモア溢れる台詞の応酬、引き込まれるストーリー、アクション、70~80年代のノリの良い音楽とその絶妙な使い方・・・。終始楽しくてワクワクが止まりませんでした。

 チームのリーダー、ピーターをクリス・プラットが好演。お調子者で頼りない所もあるが、闘う姿が最高に格好良いです。

 そのピーターの父を名乗るインチキ臭い男、エゴのキャラクターも面白かった。カート・ラッセルの怪演が効いています。


 バラバラになりかけたチームが一致団結して闘う姿には感動。ヨンドゥの存在にも胸を打たれました。笑いが満載ですが、だからこそ余計にシリアスな部分が際立つという秀逸な脚本。エンドクレジットまで楽しく、その“これでもか!”というサービス精神が幸せな気持ちにさせてくれます。


 期待を遥かに超えて大満足の映画でした。1作目も観直そうと思っています。


☆☆☆☆


nice!(3)  コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

「LION/ライオン~25年目のただいま~」 [映画(新作)]

lion.jpg
LION
2016オーストラリア
監督:ガース・デイヴィス
原作:サルー・ブライアリー

出演:デヴ・パテル、サニー・パワール、ルーニー・マーラ、デヴィッド・ウェンハム、ニコール・キッドマン、アビシェーク・バラト、ディヴィアン・ラドワ、プリヤンカ・ボース、ディープティ・ナヴァル


 5歳の時に迷子になり、オーストラリア人夫婦の養子として育てられたインドの少年が、大人となりGoogle Earthを駆使して生家を見つけ出し、25年の時を経て実の家族との再会を果たした奇跡の実話を「スラムドッグ$ミリオネア」「奇蹟がくれた数式」のデヴ・パテル主演で映画化した感動ドラマ。(allcinema解説より)


 5才のサルーが兄とはぐれ迷子になってから施設に保護されるまでの前半は観るのが本当に辛かった。言葉も通じない見知らぬ街に一人ぼっちでどれ程怖くて悲しかっただろうと思うと胸が痛みました。

 この前半が丁寧にじっくりと描かれているので引き込まれました。5才のサルーを演じる男の子が可愛くて泣けてきます。

 後半では、オーストラリアで成長したサルーが自身の存在や故郷への想いに悩み、実母探しを決意、生家を探し当てるまでの長くて険しい旅が描かれています。

 少し前にTVでこの実話の詳しい経緯と顛末が取り上げられていたのを観たのですが、僅かな情報を元に特定の場所を探す事が、Google Earthをもってしても、どれだけ困難で忍耐力の要る作業かということが良く解りました。その辺りはTVの方が探し方に具体性があって興味深かったと思います。


 サルーの養父母の勇気、息子の生存を信じて待ち続けた実母の強さ、それぞれの親の深い愛は想像を遥かに超えます。ただただ凄いと思いました。

 救いもありますが、貧困、児童労働、ストリートチルドレン、人身売買・・・と様々な問題が心に重く残る映画でした。

☆☆☆


nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

「ピウス13世 美しき異端児」 [TVドラマ]

youngpope.jpg
THE YOUNG POPE

TVドラマ
2016イタリア/フランス/スペイン/イギリス/アメリカ

企画・演出:パオロ・ソレンティーノ
出演:ジュード・ロウ、ダイアン・キートン、シルヴィオ・オルランド、ハビエル・カマラ、スコット・シェパード、セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、トニ・ベルトレッリ、ジェームズ・クロムウェル


 WOWOWで先月に放送されたのを観ました。アメリカ人として史上初めて教皇に選ばれたとする架空の人物ピウス13世をジュード・ロウが演じています。


 自らの信仰への揺らぎ、教皇としての信念と周囲の反発、様々な葛藤を抱える若い教皇の孤独と苦悩が丁寧に描かれていました。ピウス13世のミステリアスな魅力と、教会内の屈折した人間関係の面白さにどんどんはまって行きます。


 ジュード・ロウは、祭服姿が似合っていて本当に素敵。“私は自分がハンサムだと知っている。”とは彼だからこそ成立する台詞ですね。その外見の美しさはもちろん、繊細で深みのある演技に魅了されます。

 独裁的で冷淡、何を考えているかわからない教皇ですが、その中でも少しずつ変化し、カリスマ性を発揮して行く過程がとても興味深い。

 スピーチ、信者や聖職者との会話、祈り・・・。教皇の発する言葉のひとつひとつには重みがあって、キリスト教に馴染みのない私でも強く胸を打たれました。教皇が過去に書いたというラブレターの文章も切なく美しく、感動的でした。


 1話1時間、全10話。面白くて一気に鑑賞しました。荘厳なヴァチカンの風景や建物の装飾、美しい壁画や美術品の数々は見応えあり。それら神秘的な背景に現代的な音楽と演出が調和していて、素晴らしい作品でした。教皇の生活や職務、ローマ教会の組織の構造なども(実際はどうかわかりませんが。)興味深かった。

 ダイアン・キートン、セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、ジェームズ・クロムウェルなど実力派俳優が多数出演しています。放送は吹替えだったので、いつか俳優本人の声で(字幕付きで)観たいと思いました。


nice!(10)  コメント(4) 
共通テーマ:日記・雑感