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「寒い国から帰ったスパイ」 [旧作(DVD・TV)]

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THE SPY WHO CAME IN FROM THE COLD

1965アメリカ
監督:マーティン・リット
原作:ジョン・ル・カレ

出演:リチャード・バートン、クレア・ブルーム、オスカー・ウェルナー、ペーター・ヴァン・アイク、シリル・キューザック、ウォルター・ゴテル、トム・スターン


 ジョン・ル・カレ原作の『寒い国から帰ってきたスパイ』を映画化。イギリス情報部のリーマスが密命を帯びて東ドイツに潜入した。彼への指令は、東ドイツ諜報機関の実力者、ムントを失脚させることだった。リーマスは、ムントに敵対するフィードラーに接触、ムントが二重スパイであると告発する。任務は上手くいき、ムントは査問機関にかけられることになったが…。(allcinema解説より)


 ジョン・ル・カレ原作の他の作品が観たくなり、以前テレビ放送された本作を録画していたのを思い出ました。


 緊張の連続。国の命運を背負った男たちの極限の駆け引きが面白い作品です。

 特にクライマックスの査問のシーンは怖かった。予想しなかった驚きの展開に鳥肌が立ちました。

 シナリオ通りに生活を偽装したり、味方をも欺いたり、スパイ稼業の苛酷さがひしひしと伝わって来る。クールな中に悲哀を感じさせるリチャード・バートンの渋い演技に終始引き込まれました。

 007のような格好良いスパイ映画も大好きですが、ル・カレの描く現実味のあるスパイ物は違った味わいがあって心に響きます。

 本作は1965年公開。半世紀以上経っても作品が全く色褪せていないのが素晴らしい。現在も第一線で活躍中のル・カレも凄いと改めて思いました。

☆☆☆☆



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「ヴェルサイユの宮廷庭師」 [旧作(DVD・TV)]

ヴェルサイユの宮廷庭師 [DVD]
A LITTLE CHAOS
2014イギリス

監督:アラン・リックマン
出演:ケイト・ウィンスレット、マティアス・スーナールツ、アラン・リックマン、スタンリー・トゥッチ、ヘレン・マックロリー、スティーヴン・ウォディントン、ジェニファー・イーリー


 英国の名優アラン・リックマンが97年の「ウィンター・ゲスト」に続いて2度目の監督を務めた歴史ロマンス。世界でもっとも有名な庭園の誕生に秘められた名もなき女庭師の愛と勇気の物語を描く。(allcinema解説より)


 ヴェルサイユ宮殿の庭園『舞踏の間』の建設に携わった女性庭師サビーヌ・ド・バラと、師である庭園建設の責任者で実在した人物、アンドレ・ル・ノートルとの魂の交流を描いたラブロマンスでした。

 悲しい過去を持つサビーヌと、どこか陰のあるル・ノートル、孤独な二人が庭園建設の過程で様々な困難に向き合いながら、いつしか惹かれ合う様子が情感豊かに描かれています。

 主演はケイト・ウィンスレット。自立した知的で強いサビーヌを魅力的に演じています。泥だらけで作業に没頭する姿が高貴で美しい。ル・ノートルが惹かれるのも大きく頷けました。

 そのル・ノートルを演じたマティアス・スーナールツは「リリーのすべて」「フランス組曲」「君と歩く世界」に出演していたベルギー人俳優。見る度にじわじわと気になって来る俳優です。本作での彼は、役に相応しくさりげない色気を感じさせる表情のひとつひとつに引き込まれる。彼の他の作品も観たくなりました。

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間もなく公開の「胸騒ぎのシチリア」より


 シンプルな恋愛物語ですが、17世紀という時代背景や抒情的な風景、豪華絢爛な宮廷文化がロマンスを盛り上げます。格調高い文芸作品のような味わいでした。言語が英語なので最初違和感があったが、詩的で美しい英語の台詞に次第に慣れていきました。

 国王ルイ14世として出演もしているアラン・リックマンの重厚な演技も心に響く。国王とサビーヌとの邂逅のシーンも印象的でした。リックマンにはもっと生きて多くの美しい作品を残して欲しかったと改めて残念に思いました。

☆☆☆☆



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「ブリッジ・オブ・スパイ」 [旧作(DVD・TV)]

ブリッジ・オブ・スパイ [DVD]

BRIDGE OF SPIES
2015アメリカ

監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:マット・シャルマン、イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン
出演:トム・ハンクス、マーク・ライランス、エイミー・ライアン、アラン・アルダ、スコット・シェパード、セバスチャン・コッホ、オースティン・ストウェル、ウィル・ロジャース・マクロビー


 米ソ冷戦下の1957年、ニューヨーク。ルドルフ・アベルという男がスパイ容疑で逮捕される。国選弁護人として彼の弁護を引き受けたのは、保険を専門に扱う弁護士ジェームズ・ドノヴァン。ソ連のスパイを弁護したことでアメリカ国民の非難を一身に浴びるドノヴァンだったが、弁護士としての職責をまっとうし、死刑を回避することに成功する。5年後、アメリカの偵察機がソ連領空で撃墜され、アメリカ人パイロットのパワーズがスパイとして拘束されてしまう。アメリカ政府はパワーズを救い出すためにアベルとの交換を計画、その大事な交渉役として白羽の矢を立てたのは、軍人でも政治家でもない一民間人のドノヴァンだった。交渉場所は、まさに壁が築かれようとしていた敵地の東ベルリン。身の安全は誰にも保証してもらえない極秘任務に戸惑いつつも、腹をくくって危険な交渉へと臨むドノヴァンだったが…。(allcinema解説より)


 最初から最後まで緊張の連続でした。そして、身の危険も顧みず自らの信念に従い行動する主人公の姿にただただ感動しました。

 アベルの裁判の行方、スパイ交換の交渉の駆け引き、それぞれの国家の思惑、その全容が細やかにとてもスリリングに描かれていて、極上のサスペンスとなっている。1人対1人の交換でも困難なのに、1人対2人の交換を成し遂げることが出来るのか・・・最初から最後までハラハラどきどきでした。

 そして、任務の過程で浮き彫りになるドノヴァンの並外れた勇気と優しさを兼ねた人間性に魅了されました。

 
 実話ベースというのが凄い。歴史の重みをずっしりと感じるいい映画でした。脚本が良いし、トム・ハンクス、マーク・ライアンスの奥深い演技も見応え十分です。


 東西冷戦という暗く悲しい時代があった事を改めて思い起こし、現在の戦争に思いを馳せ、何とも遣りきれない気持ちになりました。帰国したドノヴァンが、フェンスを越える若者の姿にベルリンの壁を重ねるシーンが、強烈なリアリティを持って胸に迫ります。反戦映画としても素晴らしい作品だと思います。

 映画で大切に描かれたドノヴァンの不屈の精神、彼とアベルの国籍や立場を超えた人間同士の絆には、希望の光を見た気がして救われる思いでした。

☆☆☆☆




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「探偵物語」 [旧作(DVD・TV)]

探偵物語 角川映画 THE BEST [DVD]1983日本
監督:根岸吉太郎
原作:赤川次郎
出演:薬師丸ひろ子、松田優作、秋川リサ、岸田今日子、財津一郎、北詰友樹、坂上味和、ストロング金剛、山西道広、中村晃子、加藤善博、荒井注、蟹江敬三



 赤川次郎原作、根岸吉太郎監督作品。
 薬師丸ひろ子の主演映画3作目で、大学受験の為に休業していた彼女の復帰作でもある。松田優作との共演もあり、当時大きな話題になっていました。

 30年以上経って改めて鑑賞して先ず感じたのが、アイドル映画的な印象だったのが、実は物語の軸のしっかりした大人な映画だったのだということ。何気なく見始めたのですが止まらなくなってしまいました。名シーン、名台詞も沢山。脚本は鎌田敏夫だったのですね。

 女子大生の新井直美と、彼女のボディガードを依頼された私立探偵の辻山秀一が、辻山の元妻が巻き込まれた殺人事件の犯人探しに奔走する、というストーリー。直美が、一回り歳上の辻山に惹かれる心の機微が丁寧に描かれています。


 薬師丸ひろ子はまだ幼さを感じさせますが、生々しい大人の世界に触れて、少女から大人に成長する主人公を好演。そして探偵の辻山を演じた松田優作が、ちょっとコミカルな抑えた演技で色気があってとてもいい。ストーリーを引き立て、互いを輝かせる絶妙な組合せだと思いました。

 松田優作は本作が公開されて6年後に他界。そう思って観ると今更ながら本当に残念で仕方ないです。

 直美が辻山の部屋を訪れて想いを告白する長回しのシーンは、直美の胸の鼓動が伝わって来て物凄い緊迫感。固唾を呑んで見入りました。そして、直美の帰り道で流れる切ないテーマ曲・・・。二人の演技と一連の演出は、鳥肌が立つほどで特に凄いと思いました。

 ラスト、キスシーンからの終わり方も余韻があってとてもいい。

 岸田今日子、財津一郎など、脇を固める俳優陣も皆良かった。
 ディスコやファッション、ダイヤル式電話など、80年代の世相は懐かしかったです。

☆☆☆☆


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「『僕の戦争』を探して」 [旧作(DVD・TV)]

bokuno.jpg
VIVIR ES FACIL CON LOS OJOS CERRADOS
LIVING IS EASY WITH EYES CLOSED
2013スペイン

監督・脚本:ダビ・トルエバ
出演:ハビエル・カマラ、ナタリア・デ・モリーナ、フランセスク・コロメール、ラモン・フォンセレ、ホルヘ・サンス、アリアドナ・ヒル


 こちらもWOWOWで鑑賞。

 冴えない独身の中年英語教師アントニオが主人公。授業で歌詞を教材にする程ジョン・レノンを敬愛する彼は、ジョンの出演映画「ジョン・レノンの僕の戦争」がスペインで撮影されている事を知り、ジョンに会うため車でロケ地目指して旅に出る。

 道中アントニオはヒッチハイカーの女性ヘレンと少年ファンホと出会う。ヘレンは望まぬ妊娠をして預けられた施設から、ファンホは厳格な父親のいる窮屈な生活から、逃げ出していた。

 そんな、ちょっと人生に行き詰まった男女3人の奇妙な旅を綴ったロードムービーです。


 3人の交わす何気ない会話がとても温かくて心地好い。人情味があって、しかも全然押し付けがましくなく本物の優しさに溢れているアントニオ。彼と共に旅するうちに、ヘレンとファンホも次第に自身の人生と向き合う勇気を得ます。

 “人生は犬と同じ、怖がると噛みつかれる。” このアントニオの言葉には深みがあります。

 “ジョン・レノンに会って会話しよう!”というアントニオの発想が突拍子もなくて、最初は痛いと感じたのが、彼らの旅を観ていくうちにワクワクして来るから不思議でした。アントニオのことも段々と格好良く見えて来ます。

 3人が立ち寄る宿の主人と、彼の障害を抱えた息子の生き様や、貧困で学校に行けない子どもの姿など、閉塞的な社会情勢もさりげなく織り込みながら、人生の切なさも生きている証だと愛おしく感じさせてくれるような、力のある作品でした。


 当時の映像も挟みながら、「ヘルプ!」に始まり「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」(原題はこの歌詞から来ている)に至る、ザ・ビートルズの曲の使い方が上手いです。


 日本での公開はラテンビート映画祭でのみだったようですが、本国スペインではゴヤ賞6部門受賞等、高評価を得た作品らしい。劇的な出来事もないし、登場人物はちょっぴり成長するだけ。地味めな作品ではありますが、心の奥に響く素敵な映画でした。切なくて温かい余韻が残ります。

☆☆☆☆

「僕の戦争」を探して [DVD]



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「ドローン・オブ・ウォー」 [旧作(DVD・TV)]

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GOOD KILL
2014アメリカ

監督・脚本:アンドリュー・ニコル
出演:イーサン・ホーク、ブルース・グリーンウッド、ゾーイ・クラヴィッツ、ジェイク・アベル、ジャニュアリー・ジョーンズ、ディラン・ケニン、ピーター・コヨーテ


 ラスベガス郊外で美しい妻と2人の子どもに囲まれ満ち足りた生活を送るアメリカ空軍のトミー・イーガン少佐。かつてF-16戦闘機のパイロットとして活躍した彼は、現在はドローン操縦士として政府のテロリスト掃討作戦に貢献していた。そんな彼の赴任地はラスベガスの空軍基地内のオペレーション・ルーム。そこではるか中東上空を飛ぶドローンを遠隔操作し、テロリストと思われる敵に対して空対地ミサイル“ヘルファイア”を撃ちこむのが彼に与えられたミッションだった。時には民間人を巻き添えにしてしまうこともあるが、それでも一日の任務を終えれば、家族のいる温かな自宅が待っていた。そんな奇妙な二重生活に違和感は募るばかりで、次第に神経をすり減らしていくトミーだったが…。(allcinema解説より)


 昨年公開していた時に、観ようか迷って観られなかった作品。WOWOWで観ることができました。

 「ガタカ」のコンビ、アンドリュー・ニコル監督&イーサン・ホーク主演です。「ガタカ」は美しくてもの悲しくて心に残る作品でした。その他に、ニコラス・ケイジ主演の「ロード・オブ・ウォー」もニコル監督作品。こちらもイーサン・ホークが出演していました。


 標的を定め、一定の手順に従ってボタンを操作するだけ。人も建物も一瞬にして吹き飛ぶ。そして、任務遂行を確認した時の合図が“Good kill”。本作の原題です。

 コントロール室からドローン爆撃するシーンが何度も繰り返されるうち、テロリストの死にも民間人の死にもだんだん慣れて来る。一種のゲームのようで現実の気がしない。そのことがとても恐ろしいと思いました。

 アメリカの平穏な生活と青い空が、色彩のない軍のモニターの映像とは対照的でしたが、こちらもまた幻のように思えて来ます。

 戦地の米兵の休息のために見張り役を務めた際には、”いい仕事をした”とトミーの心が安らぐ瞬間もあるものの、任務と良心の狭間でトミーの精神は次第にバランスを崩して行く。自国の平和のため、家族を守るために、意義ある任務だと言う同僚も、そう自身に言い聞かせているだけに見える。正義とは何だろうと分からなくなります。

 ますます渋味を増したイーサン・ホーク、そのリアルな演技に終始引き込まれました。非情な任務に心を病んでいくトミーの様。ラストの彼の行動。かなりショッキングでした。


 ドローンの軍事利用は急速に進んでいるらしい。12月には、同じくドローンによる現代の戦争の実態を描いた「アイ・インザ・スカイ 世界一安全な戦場」という映画も公開されるようです。こちらはヘレン・ミレン主演。アラン・リックマンの遺作です。

 現代の戦争の現実を突き付けられ、考えさせられる。でもまだまだ受け止め切れないし、決して楽しい気分にはなれないけれど、観ておいて良かったと思える映画でした。

☆☆☆☆



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「海街diary」 [旧作(DVD・TV)]

海街diary DVDスタンダード・エディション

OUR LITTLE SISTER
2015日本

監督・脚本:是枝裕和
原作:吉田秋生『海街diary』(小学館『月刊フラワーズ』連載)

出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、加瀬亮、鈴木亮平、坂口健太郎、キムラ緑子、樹木希林、大竹しのぶ、リリー・フランキー、堤真一、風吹ジュン、池田貴史、前田旺志郎、中村優子、清水一彰


 鎌倉の古い一軒家に暮らす3姉妹が、腹違いの妹を迎え入れ、それぞれに複雑な想いを抱えながらも日々の暮らしを通して家族としての絆を紡いでいく1年の物語を、鎌倉の四季折々の美しい風景とともに綴る。(allcinema解説より)



 先日TV放送されたのを観ました。

 原作は人気少女漫画家・吉田秋生の同名コミックスだそう。

 家族を捨てた父の残した異母妹を受け入れ、共に生活を始めた4姉妹が、それぞれ成長しながら本当の家族になって行く軌跡が、情感豊かに綴られています。

 離れて暮らした家族の空白の時間が、ゆったりと、少しずつ埋められて行く様が、切なくも温かい。

 しっかり者の長女、奔放な二女、マイペースな三女。そして自分の存在が彼女らを苦しめていると引け目を感じる素直で純粋な異母妹・・・。それぞれが家族に対して複雑な想いを抱え、また自身の人生の問題にも直面する。その心の揺れを繊細に表現する女優たちの瑞々しい演技が心に染み渡る。


 美しくて優しさに溢れた映画でした。生きる力を与えてくれる家族の存在の大きさに改めて気付かされます。

☆☆☆☆


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「パリよ、永遠に」 [旧作(DVD・TV)]

パリよ、永遠に [DVD]

パリよ、永遠に [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

DIPLOMATIE
2014フランス/ドイツ
監督:フォルカー・シュレンドルフ
出演:アンドレ・デュソリエ、ニエル・アレストリュプ、ブルクハルト・クラウスナー、ロバート・スタッドローバー、チャーリー・ネルソン


 第二次世界大戦末期の1944年8月のパリの解放の舞台裏を描いた作品。ドイツに占領されて4年のパリ。連合軍がパリ市街に迫りドイツは劣勢に立っていた。撤退する際はパリの街を破壊せよとのヒットラーの命を受けたパリ防衛司令官のコルティッツ将軍は計画を進めていた。そこへスウェーデンの総領事のノルドリンクが現れ、パリの壊滅計画を中止するよう将軍の説得に当たる。


 シリル・ジェリーのヒット舞台の映画化で、アンドレ・デュソリエとニエル・アレストリュプの二人は舞台でも主演を務めていたらしい。

 映画もほとんどが二人の会話で構成されていて舞台を観ているよう。ノルドリンクが理性、感情、倫理、あらゆる角度から攻めてもコルティッツはなかなか説得に応じない。迫る刻限・・・。その緊迫感溢れる駆け引きは、結果は分かっていても、とてもエキサイティングなものでした。

 パリは破壊されなかったけど、世界の多くの街と尊い命が失われた大戦。また、パリの解放後はドイツへの協力者に対する民間人による処刑が横行したらしい。戦争によって起きるあまりに多くの悲劇、それが今も続いている現実を思うと、とても遣りきれない気持ちになります。

 名優二人の渋みのある重厚な演技が、想像を掻き立て、感動を深いものにしている。地味ではありますが、とても見応えのある映画でした。

☆☆☆


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「ミレニアム」1~3、「ドラゴン・タトゥーの女」 [旧作(DVD・TV)]

「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
「ミレニアム2 火と戯れる女」監督:ダニエル・アルフレッドソン
「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」監督:ダニエル・アルフレッドソン

2009スウェーデン/デンマーク/ドイツ
原作:スティーグ・ラーソン
出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス、他


 スティーグ・ラーソン著「ミレニアム」3部作の映画化作品。WOWOWで放送した完全版。各3時間の長さでしたが、面白くて一気に観ました。

 『ミレニアム』誌のジャーナリスト、ミカエルと、不遇の天才ハッカー、リスベットが手を組み、様々な敵に立ち向かう物語。1では少女の失踪事件の謎を追ううち凶悪犯罪の全容が明らかに。2では殺人事件の容疑者となったリスベットが真犯人を追うと同時に彼女の壮絶な過去が明かされる。3では、リスベットを巡る陰謀を暴くための闘いが描かれる。


 ほとんど原作通りの展開で、少し前に本を読んだ時の興奮と衝撃が蘇って来ました。主演のミカエル・ニクヴィストとノオミ・ラパスは、一見地味ながら演技が上手い。すぐに原作のイメージに重なりました。スリリングでホラーのような世界観にどんどん引き込まれて行きます。

 ミカエルとリスベットのちょっと切ない関係も良い。

ドラゴン・タトゥーの女 ミレニアム<完全版> [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD

ミレニアム2 火と戯れる女<完全版> [DVD]

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ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士<完全版> [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
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 本作の鑑賞後、ハリウッド版も観ました。


「ドラゴン・タトゥーの女」
THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO
2011アメリカ

監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ、クリストファー・プラマー、スティーヴン・バーコフ、ステラン・スカルスガルド、ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン、ベンクトゥ・カールソン、ロビン・ライト、ゴラン・ヴィシュニック、ジェラルディン・ジェームズ、ジョエリー・リチャードソン


 ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ、クリストファー・プラマー、ステラン・スカルスガルドなど、知っている俳優が多い分、スウェーデン版とはまた違った味わいがありました。フィンチャー監督のスタイリッシュな演出も引き込まれる。ダニエル・クレイグは恰好良いし、ルーニー・マーラはエキセントリックな美しさが印象的でした。

 重厚なサスペンスが楽しめる映画でしたが、「ミレニアム」は3部全体を通して、リスベットの成長と、彼女の自由への闘いが描かれているので、本作だけではやや消化不良といった感じ。同じ配役で、2、3も観たいところですが、製作は未定のようです。

ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]

ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD



 原作者のスティーグ・ラーソンは既に亡くなっていて、(2004年に没、「ミレニアム3」出版は2007年。)2015年にダヴィド・ラーゲルクランツが「ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女」を出版。邦訳も出ているので読んでみたいと思っています。

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上)

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上)

  • 作者: ダヴィド ラーゲルクランツ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (下)

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (下)

  • 作者: ダヴィド ラーゲルクランツ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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「悪童日記」 [旧作(DVD・TV)]

悪童日記 [DVD]

A NAGY FUZET
THE NOTEBOOK
LE GRAND CAHIER
2013ドイツ/ハンガリー

監督:ヤーノシュ・サース
原作:アゴタ・クリストフ
出演:アンドラーシュ・ギーマント、ラースロー・ギーマント、ピロシュカ・モルナール、ウルリク・トムセン、ウルリッヒ・マテス、ジョンジュヴェール・ボグナール

 WOWOWにて鑑賞。

 第二次世界大戦末期。田舎の祖母の農園に預けられた双子の兄弟。魔女と呼ばれる祖母に冷淡な仕打ちを受けながらも、生き抜くために心身を鍛え始める。不条理な死と隣り合わせの生活。その過酷な日々を二人は日記に綴る。


 衝撃的でした。緊張感溢れる映像で、次は双子に何が起きるのか、どんどん引き込まれて行きます。

 両親から捨てられたような形で身を寄せ合って生きる孤独な二人。彼らがどの様に世界を受け入れるのか、自己防衛のためどんな思考を巡らせるのか、どうやって感情を抑制するのか。子供にとって余りに重い試練には胸が痛みもしましたが、良くも悪くも子供は逞しい。

 ラストで二人がとった行動は更に衝撃的でした。この先彼らの人生がどうなるのか気になって仕方ない。

 原作は、ハンガリー出身の女性アゴタ・クリストフの、処女小説にして世界的ベストセラーとなった小説。「ふたりの証拠」「第三の嘘」と合わせて三部作になっているようなので、全て読んでみたいと思いました。

 ☆☆☆☆


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