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「ピウス13世 美しき異端児」 [TVドラマ]

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THE YOUNG POPE

TVドラマ
2016イタリア/フランス/スペイン/イギリス/アメリカ

企画・演出:パオロ・ソレンティーノ
出演:ジュード・ロウ、ダイアン・キートン、シルヴィオ・オルランド、ハビエル・カマラ、スコット・シェパード、セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、トニ・ベルトレッリ、ジェームズ・クロムウェル


 WOWOWで先月に放送されたのを観ました。アメリカ人として史上初めて教皇に選ばれたとする架空の人物ピウス13世をジュード・ロウが演じています。


 自らの信仰への揺らぎ、教皇としての信念と周囲の反発、様々な葛藤を抱える若い教皇の孤独と苦悩が丁寧に描かれていました。ピウス13世のミステリアスな魅力と、教会内の屈折した人間関係の面白さにどんどんはまって行きます。


 ジュード・ロウは、祭服姿が似合っていて本当に素敵。“私は自分がハンサムだと知っている。”とは彼だからこそ成立する台詞ですね。その外見の美しさはもちろん、繊細で深みのある演技に魅了されます。

 独裁的で冷淡、何を考えているかわからない教皇ですが、その中でも少しずつ変化し、カリスマ性を発揮して行く過程がとても興味深い。

 スピーチ、信者や聖職者との会話、祈り・・・。教皇の発する言葉のひとつひとつには重みがあって、キリスト教に馴染みのない私でも強く胸を打たれました。教皇が過去に書いたというラブレターの文章も切なく美しく、感動的でした。


 1話1時間、全10話。面白くて一気に鑑賞しました。荘厳なヴァチカンの風景や建物の装飾、美しい壁画や美術品の数々は見応えあり。それら神秘的な背景に現代的な音楽と演出が調和していて、素晴らしい作品でした。教皇の生活や職務、ローマ教会の組織の構造なども(実際はどうかわかりませんが。)興味深かった。

 ダイアン・キートン、セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、ジェームズ・クロムウェルなど実力派俳優が多数出演しています。放送は吹替えだったので、いつか俳優本人の声で(字幕付きで)観たいと思いました。


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「戦争と平和」TVドラマ [TVドラマ]

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WAR & PEACE
2016イギリス

監督:トム・ハーパー
原作:レオ・トルストイ
出演:ポール・ダノ、リリー・ジェームズ、ジェームズ・ノートン、タペンス・ミドルトン、カラム・ターナー、トム・バーク、ケイト・フィリップス、アシュリング・ロフタス


 先々週までNHKで放送していたイギリスのTVドラマ。あまりに有名な原作ですが、未読。過去の映画化作品も未見でした。


 少し風変わりな青年ピエールは貴族社会で疎外感を感じていた。しかし、巨額の遺産を相続したことで、周囲の態度が急変する。ピエールの親友アンドレイはナポレオンに憧れ、軍人としての名誉を追い求めている。美少女ナターシャは身を焦がすような恋に憧れているが、まだ“王子様”は現れない。フランスとの戦争が始まり、希望に満ちていた3人の人生は時代の大きな波に飲み込まれていく。(NHK番組紹介より)


 19世紀の帝政ロシア時代、ナポレオンがロシアに進攻。この仏露の壮絶な戦争を背景に、人生を翻弄され生き方を模索するロシアの人々の姿が、重厚な映像で描かれていました。中心となる3人の登場人物、ピエール、アンドレイ、ナターシャに、家族や友人など様々な人物が絡み合う人間関係が面白く、人物それぞれの運命に引き込まれます。


 主人公のピエールは、戦場に行き捕虜になるが、そこで出会った一人の男によって失意の底から蘇る。挫折し迷いながらも人生の真理を追い求めるピエールの姿に共感。ポール・ダノの演技がとても良かった。どこか引き付けられる、魅力的な俳優だと思います。

 人間は何故戦争に行くのか、戦争は人間に何をもたらすのか。最後にピエールが辿り着いた人生への深い考察に胸を打たれました。

 とても興味深いストーリーでした。人間にとって最も大切なものは何かを掘り下げた物語。原作小説はドラマ以上に奥深くて、絶対面白いだろうと想像しました。今まで何となく敬遠していたのですが、ぜひ小説を読もうと思います。

☆☆☆



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「TRUE DETECTIVE/二人の刑事」 [TVドラマ]

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(トゥルー・ディテクティブ シーズン1)
2014 アメリカTVドラマ

監督:キャリー・ジョージ・フクナガ
出演:マシュー・マコノヒー、ウディ・ハレルソン、ミシェル・モナハン、マイケル・ポッツ、トリー・キトルズ、アレクサンドラ・ダダリオ、ケヴィン・ダン


 数々の賞を受賞し、ノミネートされ、批評家に絶賛された話題の作品。ずっと観たかったのですが、レンタルDVDでやっと観ました。


 長年に渡って、ある猟奇連続殺人事件の謎を追う二人の刑事、コール(マシュー・マコノヒー)とハート(ウディ・ハレルソン)の生き様を描いた犯罪サスペンスドラマです。

 このシーズン1は8話から成り、警察で聴取を受けるコールとハートの現在と、過去の出来事が交互に映し出され、やがてシーンは現在に絞られ、数十年断絶していた二人が再会し、独自に捜査を再開するというストーリーになっています。(ちなみに、シーズン2ではストーリー、キャストも変更されています。)


 性格も考え方も全く異なるコールとハートが、激しく反発し合いながらも協力して犯罪の全容を暴いて行く様が面白かった。警察組織を見限り退職した後、コールはバーでバイト、ハートは探偵業を営みながら、誰に依頼された訳でも見返りもないのに、密かに捜査にのめり込む執念が凄い。それは純粋な正義感からか、責任感か、あるいは贖罪か。理屈ではなく、ただ“刑事“の本能と言えるのかも知れません。

 厭世的な性格と心に深い闇を抱えるコール、不誠実さと正義感の混在した複雑な人格のハート、と人物造形が実に上手い。二人の、憎悪と侮蔑と共感が入り交じった感情のぶつかり合いはとても見応えがある。

 マシュー・マコノヒーもウディ・ハレルソンも好きな俳優ですが、二人の迫真の演技は鳥肌ものでした。

 コールが麻薬組織に潜入する時のマコノヒーの鬼気迫る演技は凄かった。最初から最後まで怪演のマコノヒーでしたが、色気があってとてもクールで恰好良いです。

 一方のハレルソンは、味のある顔の魅力的な俳優だといつも思うのですが、本作でもとにかく上手い。深みのある演技で、尊大な態度が鼻につくハートの印象が、いつの間にか、人間味のある憎めない人物に変化して行きました。


 ラストの二人の姿には泣けた。こんなに渋くて魅力的なバディ作品は久しぶり、重厚な人間ドラマに魅了されました。

 ☆☆☆☆


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